水野隆/編集者
同業者に、ブクブク交換の話をすると反応は、面白いほど二分する。
僕の説明が悪いのかもしれないけれど、ブックオフ問題と同列にとらえる編集者が意外に多いのに驚かされる。
僕たち編集者は「本」という「商品」を作っているという意識は極めて薄い。
本を通した「体験」を生み出しているという自負が少なからずある。
と同時に、音楽のように、複数の人たちが同時に同じ「体験」を共有する瞬間を作れないことに、どこかでコンプレックスを持っている。
ブクブク交換は、一冊の本を通じて、他者と「体験」を共有し、作った本人すら気づかなかった本の魅力を紐解いてくれる。
これほど編集者冥利に尽きるイベントは他にないじゃないか。
[2012年4月27日掲載]




